長池のナガヤⅡ
竣工 / 2025年07月
設計者 / 連・建築舎
担当大工 / 土岐岳文、佐賀野智也
所在地 / 大阪市阿倍野区
延床面積 / 100→68㎡
換気種別 / 第三種換気
もともとは門塀型の長屋でしたが、今は切り離されて2軒長屋となった長屋の一区画を改修しました。
築後90数年で前庭や後庭、二階部分など増築された部分を大幅に減築、建物をスリム化することで採光や通風の問題も改善しています。
増築で接合の不十分な部分を取り除き、構造体を整理し減築していくと、2階部分の道路からのセットバック、一尺五寸の外壁後退という街なみに配慮した大大阪の長屋ルールが自然に現れてきました。
圧迫感が軽減されて、町並みにやさしい建物へとファサードが様変わりしました。性能面では界壁の防音、防火化。建て主が高齢に向かう住まいということで、断熱化・気密化も図っています。
(連・建築舎 HPより)
既存の形から大幅な減築を行う計画のため、長屋を知り尽くした大工さんたちによる手バラシの丁寧な解体を行いました。
解体時に明らかになった腐食部や、構造的に不安の残る部分も新たに耐震補強を行い、老後も安心できるお住まいに。
チープな新建材を避けて本物の材料を使用、昔からある縁側や床の間なども補修を行って活用することで、現代の性能と昔ながらの意匠を両立した長屋に生まれ変わりました。