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豊中市にて変形敷地の二階建て住宅が着工しました。

大阪府豊中市にて二階建ての新築住宅が着工いたしました。
約80㎡の変形敷地に建つお住まいになります。
土地の参考間取りでは、真四角の建物を変形敷地のど真ん中に作らざるを得ず、3階建てになっていました。
階あたりの床面積は27㎡と、長期優良住宅の水準(階あたり40㎡以上)をクリアしない広さの参考間取りです。
▲不動産会社さんの広告掲載時の参考間取り
このように、変形敷地は安い金額で良い土地が得られる分、住宅メーカーさんで標準的なものを建てようとすると、以下のデメリットが生じます。もちろん、値段が安かったり、工期が早いメリットもありますので、考え方次第ではありますが。
・標準仕様でコストを抑えるため四角形になり、変形敷地を活用しづらい。
・1階あたりの床面積が小さくなり、3階建てになれば階段移動が大変。
・1階あたりの床面積を40㎡以下にせざるを得ない場面では長期優良住宅等が取得できない。
・地域によっては3階建てでは耐火建築物や準耐火建築物仕様が求められ、コスト上昇や意匠の制約が生じる。
当社では完全な個別設計仕様により、変形敷地に合わせて建物形状を個別に検討します。
当たり前の事のようですが、標準仕様がカッチリ決まったメーカーさんでは実は至難の業になります。
今回は、敷地形状に沿って最大化しつつ、変形敷地の余白部を活用して屋外に駐車スペースを設けることにより、3階建て参考プランよりも大きな延べ床面積の2階建てが可能になり、さらに、階あたりの面積は40㎡以上を確保し、長期優良住宅も取得が可能になりました。
▲敷地に沿うような平面形状の基礎を造成中
型枠は繰り返し使うことが出来、狂いの少ない鋼製型枠を使わせていただきました。
▲人通口の部分、周囲の補強筋をひとつひとつ確認。
▲基礎の立ち上がり部まで型枠を組んだ様子。打設前の最終チェックです。
外形が不整形になる場合、構造は通常の四角形よりも難易度がぐっと高くなります。
不用意に構造を考えずに進めると、後から耐震等級が満たせない…なんてことも。
当社では構造ソフトを用い、床の位置や耐力壁の位置を設計当初から入念に検証することで、品確法の耐震等級3を確保、断熱等級6の仕様で工事を進めることが出来ました。
▲打設の様子。
比較的狭く、不整形な敷地をどのように活用し、美しく住み心地の良い住空間にするかは設計者・作り手の腕の見せ所です。
▲当社ではすべての住宅で模型を作成し周辺の窓位置や光の入り方、立姿などを検討します。
今後、大工さんによる建て方工事が始まり、一気にボリュームが立ち上がってきます。
引き続き、工事の様子をアップしていきます。
ここまで読んでいただきありがとうございました!