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GX志向型住宅とZEH

今年、GX志向型住宅という枠組みが新たに設けられました。次から次へと色んな住宅の呼称が出てきて、業界の人間も混乱しています。

 

GXはGreen Transformation(グリーントランスフォーメーション)の略で、化石燃料をできるだけ使わず、クリーンなエネルギーを活用していく変革やその活動を指します。

では、GX志向型住宅の基準は何なのかといいますと、ZEHの進化系みたいなものなんです

 

ZEHとは、net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語で、実質的にエネルギー収支が0に近い住宅のことを指します。

断熱性を高めると、エアコン等に必要なエネルギーが減り、さらに太陽光パネルを設置することでエネルギーの削減率が非常に大きくなります。場合によっては太陽光パネルの電気だけで家中の電気が賄えるということも。

・再生エネルギーを搭載せず、断熱材や設備だけである程度の省エネルギー化が図れること

・再生エネルギーを搭載することで、省エネルギー化が100%を超えること

この二つがZEHの基準となっており、ZEHをグレードアップしていくと、ZEH+、GX志向型住宅となります。

 


 

・ZEH

①高断熱・省エネ設備  (一般的な基準より20%以上の省エネルギー化)

②太陽光発電の搭載 (①と②による100%以上の省エネルギー化)

 

 


 

・ZEH+(ゼッチプラス)

①高断熱・省エネ設備  (一般的な基準より25%以上の省エネルギー化)

②太陽光発電の搭載 (①と②による100%以上の省エネルギー化)

 

 


 

・GX志向型住宅

①高断熱・省エネ設備  (一般的な基準より35%以上の省エネルギー化)

②太陽光発電の搭載 (①と②による100%以上の省エネルギー化)

 

 


 

※細かくは断熱性能等級6とエネルギーの計測をする設備も必要です。

※「ZEH相当の断熱性能」と呼ばれるものは、ZEHにする上で最低必要な断熱性能を満たした住宅のことをいい、大して高い基準でもなく、再生エネルギーを搭載しないと本当の意味でZEHにはなりません。

 

②の再生エネルギーを加味して100%の省エネルギーを満たす基準は緩くクリアできます。

ハードルが高いのは①の断熱材や設備だけでの省エネルギー化です。

 

中土居工務店の仕様では、高断熱材とプランの工夫で25%以上の省エネルギー化をみたしており、太陽光パネルを設置することでZEH+になります。ZEH+でも、快適性や省エネルギー性の面では十分すぎるのではないかと思うこともあるのですが、二酸化炭素の削減を本気で考えると、GX志向型住宅レベルが必要という試算になっているようです。

 

2025年に発表された子育てグリーン住宅支援事業の補助金ではGX志向型住宅に+160万という大きな補助金枠が設けられました。

「GXで160万円がもらえる」と住宅メーカーの誇大な広告を目にしますが、GXにするためには、最低レベルの基準からすると大きなコスト増となり、補助金を差し引いてもイニシャルは高くつきます。

初めは高くつくけど、長い目で見るとお得です、ということです。

ZEHか、ZEH+か、GX志向型住宅か…、イニシャルとランニングのコストバランス、それぞれのご予算帯やプランに応じて、最適な水準を満たしていけばいいと思います。

いずれにせよ、住まい手には以下のようなメリットが期待できます。

 

1. 光熱費の削減

蓄電池やオール電化で電気代が抑えられ、長期的なトータルコストが少なくなる場合もあります。

初期費用は増ですが、実際には補助金等を組み合わせると実費で90~150万程度の初期費用増になるケースが多いですが、昨今の電気料金の値上がりを考えると10年あれば回収できる計算になることが多いです。

ちなみに太陽光パネルはずいぶんと価格も落ち着き、価格の安い電力源になりつつあります。

メンテナンスもかなり長持ちするようになりました。

 

2. 災害時に強い家

地震や落雷、洪水等で電力網が一時的に遮断された災害時にも、太陽光パネルによる自家発電を昼間に行い、夜間は蓄電池に貯めることで、ある程度の電気の供給ができます。

 

3. 健康にも節約家にも優しい家

高断熱仕様とすることで、部屋の寒暖差が少なく、快適で健康に良い住まいとなります。

十分な太陽光発電と蓄電池を見込むことにより、我慢して節電する心理的なハードルも低くなります。

 

4. 地球にも優しい家

発電を太陽光によって行う事と、高い断熱性によって、少ない電力とエアコンの稼働で快適な住環境を創りだすことは、CO²の削減にもつながります。

家1件をGXやZEHにしたとて、地球規模では何も変わりませんが、総数が増えていけば話は変わります。

 

5. 資産価値の向上

今後、ますます断熱性の高い家とそうでない家の価格の差別化が生まれていくと想定されます。

これは、別にZEH、GX志向型住宅に限らず、高断熱にする家のメリットです。

 

 

 

中土居工務店もZEHビルダーとして承認されております。

これまで数件の住宅をZEHで取り組んできました。

今後は、断熱・耐震性を高めた既存改修のZEH、GX志向型住宅にも力を入れていきたいと思います。

 

↑大開口部を実現しながら、高い断熱性能を実現 施工事例ページへ

↑ZEH+の取得に際して、必要なエネルギー消費量の削減を示すBELSの評価書です。

通常の住宅よりも6割以上も低いエネルギー消費量、光熱費を見込むことができています。

 

 

前年度のZEH普及実績